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今回の組物は公共機関・建造物をモチーフにそれぞれ5枚しかない絵葉書をもってきました。ブログ的には5枚では文章を書くのに少し写真枚数が足らないという事なんです^^。
昭和4年10月17日に新築落成した鶴岡水力発電所ですので、裏面の様式からもその当時に発行された絵葉書であろうと推測されます。明治33年に出来た鶴岡水力発電所はわずか1年足らずで火災により焼失、同35年に新たな発電所が建てられていますので、この絵葉書の建物は三代目ということになりますね。
左側の写真は、ちょっと変です。同じタイトルで「第一会議室」と書かれています。この時代「あるある」なのですが、第二会議室を印字間違いで第一会議室と記載して修正できなくなってしまったのか?とも考えましたが、第二会議室は別の写真に映っていますので、そうとは違うようです。第一会議室でセンターの場面が違う状況をそれぞれの写真に収めているのでしょうね。せっかくの記念発行なのですから左写真のピンボケはやめてほしい所です。祝い事なので鶴岡を架けて「鶴」の文様が施されています。5枚共に何らかの鶴の文様が描かれていますので、鶴岡市の市章かとおもいましたが、市章は全然違っていました。今の市章も一応「鶴が月山をくちばしで突っついている」ものだそうです。こっちの方が良くないですか?
右側の写真には建物内の一般の来訪者でも使用する事のある部分の階段と営業室が掲載されています。鶴岡ですから、背景は当然月山だろうと思われます。
左の写真は、第一会議室の重複の疑問を解消させてくれた写真で「第二会議室」と重役室が写っています。興味が湧くのはその背景の馬曳のガラガラと羽子板です。30分ほど検索してみましたが判りませんでした。山形といえばコケシが伝統品として思い浮かぶのですが、馬曳のガラガラと羽子板は既にすたれた伝統工芸品なのでしょうか?こうして絵葉書にもデザインとして描かれているのですから、地域を代表する工芸品だったのではないかと考えられるのですが特産品が明確に残っていないのは残念なことです。もっとアピールしましょうよ~♪
こちらは、来訪者ではなく社員の方が日常使用できる施設がまとめられています。今でいうレクリエーション施設ということになりますかね。当時からこういう事にも気配りや予算配分が行われていたんですねえ。日本てすごいと思いました。まぁ、今も昔も民間ならこうはいかなかっただろうと思いますけど。公務員天国日本!(笑)
簡易保険健康相談所というのは今の保健所の前進(昭和12年に保健所法が制定され保健所が誕生した)で、被保険者の健康相談や巡回看護をおこなう施設であった。元は逓信省(=今の郵政省)の管轄だったらしいです。電信電話局もそうでしたし、だいたいの公共機関は先に全国展開していた逓信省の支局・支部を基盤として全国に広がっていった施設が多いみたいですね。大正11年9月に逓信局所在地7か所に初めて設置された後、戦後までには300を超えていたそうですから、こちらの施設も他の地域と同じく大正11年~昭和8年までの期間に作られた物でしょう。外観を見る限りは木造モルタル造りに見えます。北国なんだからもう少し外壁補強が欲しいところですね。それまでを思うと在るだけで誇れるという状況だったのでしょうか。。。
診察室では今の病院のような診察が行われていたことでしょう。雰囲気としては私の子供のころの保健室のような感じです。人体模型は保健室ではなく、理科室にありましたが・・・
薪ストーブが東北らしさというのか、この時代を象徴する暖房器具でノスタルジックに浸れます。正直欲しいです。これ、火を入れていないと逆に冷たい空気が降りてくるんで、薪を節約するってことは逆に寒さの原因にもなったそうなんですよね。私の子供の頃は祖父の家(超のつく山間のド田舎です)に行くと囲炉裏や薪ストーブもまだありましたので、薄っすらと話を覚えています。。。ちなみに風呂も五右衛門で台所も釜土で薪でした。 同じく離れた山間の集落にすんでいる私たち家族から見ても2世代くらい昔の人々の暮らしに見えていたものでした。戦時中に30代だった祖父でしたから、ちょうどこの葉書の頃の感覚で本人には足りていたのかもしれませんし、子沢山で貧乏だったそうですから、そんな事を気にする余裕はなかったのかもしれません。余談でした。
待合室と応接室ということのようです。どちらも同じ簡素な造りです。テーブルの上にあるのは花瓶じゃなくて盆栽ですね。今の私たちの感覚では、なんというセンスなんだと思えるのですが、昔は(それも地方では)これが普通だったのかもしれません。